こんにちは、インテリアコーディネーターのkimicoです!
3回にわたって現在のキッチンの様子を紹介させていただきましたが、
その中の造作キッチンについて、今回は掘り下げてみたいと思います。
きっちりスッキリ「隠す収納」より、飾りながら楽しむ「見せる収納」が好きな私。
キッチンも大方そのような仕様になっております。
といいいますか、それを実現させるために造作キッチンを選択しました。
え、造作キッチンて何?何がいいの?
という方もいらっしゃると思うので、我が家のキッチンを語る前に、まずはキッチンの種類についてご説明します。
では、ご覧ください♪
自分仕様で作れる!造作キッチンの魅力
キッチンには、大きく分けて①システムキッチン、②造作キッチン があります。
キッチンの種類:
①システムキッチン
メーカーが商品化しているキッチン。
シンク、加熱機器、作業台、収納スペース等、キッチンに必要な要素から寸法や部材まで、用意されたラインナップから選択してキッチンを構成します。
サイズに関しては、メーカーを通して概ね統一されています。
ちなみに、システムキッチンは和製英語ですので海外では通じません、ご注意を。
②造作キッチン
設計士が設計したものを大工さんや家具職人さんが作るキッチンで、オーダーキッチンともいいます。
サイズや素材などはもちろん、キッチンに必要な要素(シンク、加熱機器、作業台、収納スペース等)も全て1から自由に考え、選択して構成します。
サイズは間取りとの兼ね合いもありますが、キッチンサイズにこだわりがあるなら、そのサイズをあらかじめ確保した間取りにしておけば、システムキッチンにはないサイズ感のキッチンを作ることも可能です。
それぞれのメリット/デメリット:
①システムキッチン
メリット
・収納力に優れている
特に収納面において、システムキッチンはとても優れています。
最近の主流は引き出しタイプの収納ですが、収納量に合わせて引き出しの段数も選べたり、よほど大量の調理器具を所有している方でない限り、たいていの方は調理器具の収納に困らないだけの収納量があります。
出し入れしやすい包丁やラップ類の専用収納スペースもついていたり、と細かな仕様も大変充実しています。
・お手入れが楽
造作キッチンと比べると比較的フラットな設計になっていたり、汚れが付きにくい素材が用いられていたりで、汚れにくい、汚れても落としやすいというのも特筆すべき点です。
・デザイン的にスッキリとまとまる
統一された扉材や天板の組み合わせにより、キッチンがスッキリとした印象にまとまります。
・品質が安定している
工場で作られたパーツを現場で組み立ててつくるので、造作キッチンと比較すると品質が安定しているといえます。
・完成図をイメージしやすい
各部材用意されたラインナップから選択していくのでCGのイメージ図が作りやすく、たいていのメーカーはショールームでの打ち合わせ中に完成イメージを提示してくれます。
部材のサンプルもショールームで手に取って確認できるので、具体的な判断がしやすいですね。
・工期が短い
これは特にリフォームにおいて感じられるメリットですが、システムキッチンは現場で組み立てて設置するだけなので、一から作る造作キッチンと比較すると工事が短期間で済みます。
デメリット
・制約がある
用意された商品展開からの選択となるので、サイズの微調整ができなかったり、水栓や加熱機器、食洗機等設備の選択肢も限られていたり、といった制約があります。
選択肢がたくさんあると選べないという方にはいいですが、こだわりのある方には大きなデメリットに感じるでしょう。
・組み合わせによっては高額になる
選ぶ設備、材質によって金額はピンキリですが、高性能にこだわりすぎると高額になりやすいので、「本当に必要なもの」を冷静に判断して取捨選択する必要があります。
・部分的な交換が難しい
システムキッチンは天板が一体化しているため、例えば加熱機器を新機種に交換したいとなった場合、そこだけを取り換えるといったことが難しくなります。
大掛かりな工事となりがちで、金額によっては「・・・それならキッチンを買い直そう」という話になる場合も。
これは「フラットでお手入れが楽♪」というメリットの代償ともいえます。
②造作キッチン
メリット
・自由度が高い
サイズや形状、部材など選択肢の幅が広く、自由に好みのキッチンを作ることができます。
また、システムキッチンのようなメーカーによる設備の機種制約もないので、好きな商品を選択できたり、既存の機器を使用することも可能です。
・インテリアとのデザインの統一を図りやすい
壁や床の材質や色、インテリアのテイストにあわせてコーディネートしやすいのも魅力です。
特にフローリングにあわせて扉材も木目にしたい!という場合、一部メーカーを除きシステムキッチンの扉面材の「木目調」はプリントなので、フローリング近くに配置すると「プリント感」が際立ってしまい、個人的にはあまりオススメしません。
カラーや素材感にこだわりたい方は、とことんこだわれる造作キッチンがオススメです。
デメリット
・価格が比較的高額になりがち
仕様にもよりますが、比較的システムキッチンよりも高額になりがちです。
大量生産ものと1点ものを比べればどうしても・・・という面もありますし、造作キッチンを選ぶ方はこだわりが強い方が多いので、そもそも高い部材や設備を選んでいる、という面もあります。
コストダウンしたい場合は、サイズや部材等の要素も大きく影響しますが、引き出しなどの箱物や扉を極力減らしてオープンな可動棚にすることで比較的抑えることができます。
・デザインや使い勝手が、設計者や職人さんの腕に左右されることがある
造作キッチンの設計・施工実績が少なかったり、設計者自身が料理をしない方だったりする場合は、注意が必要です。
デザイン先行で使い勝手が後回しになってしまったら、せっかくの造作キッチンも満足度が激減です。
相手がプロだからと過信せず萎縮せず、必要なもの、現状の不満などを細かく具体的に伝え、一緒に考える姿勢で取り組むことが大切です。
・実物を見られないため、具体的なイメージがしづらい
住宅会社によってはイメージパースを提示してくれるところもありますが、システムキッチンに比べると実物に近いサンプルに触れられないので、どうしてもイメージがしづらいですね。
・住宅会社によっては対応できない
特にハウスメーカーでは、造作キッチンに対応できないというところが少なくありません。
できたとしても、デザインや形状などに制限がある場合があります。
キッチンのみ別業者に委託することは可能な場合もあるので、ハウスメーカーで計画中だけどどうしても造作キッチンにしたい!という方は、事前に確認してみてください。
ただし、その場合のキッチン工事は、新居引渡し後の工事着手となることがほとんどですので、そのへんも踏まえてご検討ください。
・システムキッチンと比較すると工期が長くなりやすい
一から現場で作るため、どうしてもシステムキッチンと比較すると工期が長くなります。
といっても何か月もかかるわけではないので(海外から特別に資材を取り寄せなどというと話は別ですが)、造作キッチンを選ぶ方はそれ以外のメリットに大きな魅力を感じている方だと思うので、それほど大きなデメリットではないでしょう。
気になる方は、あらかじめ工期を確認してみましょう。
いかがでしたでしょうか。
システムキッチンの方が圧倒的にメリット多/デメリット少で、造作キッチンはその逆をいくのがお分かりでしょうか。
が、大切なのはメリット/デメリットの数ではなく、自分にとって何が重要か、です。
私にとっては、造作キッチンの「自由度の高さ」は上記のデメリットを差し引いてもなお選びたくなる魅力でした。
基本は自分で設計し、設計士さんと大工さん交えて施工上問題がありそうな部分は修正を加えて、といった風につくりあげたキッチンです。
「こうしておけばよかったかな」と思う所は少々ありますが、それでもシステムキッチンでは成しえなかった出来栄えに満足しています♪
次回は、そんな我が家の造作キッチンについて詳しくご紹介したいと思います。
どうぞお楽しみに♪
キッチンの形状についても、こちらで詳しく説明しています。
マイホーム計画中の方は、ぜひご覧ください↓
以上、どなたかのご参考になることがあればうれしいです。
ではまた!
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