インテリア(デザイン)と収納(機能性)の両立を目指すお家づくり

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当たり前を疑おうシリーズ:窓

こんにちは、インテリアコーディネーターのkimicoです!
 
当たり前を疑おうシリーズ、過去記事はこちらからご覧ください↓

第3弾!の今回は「窓」です。
 
窓自体はもちろんなくてはならないものです。
が、「明るい家がいい!」という気持ちから、とにかく必要以上に増やしてしまう方も多いかと思います。
「なぜ明るくしたいのか」「そこに明るさは必要か」「窓があることのデメリット」などをよくよく考えたうえで、「窓」について考えていただけたらと思います。
 
これから家づくりをされる方はぜひお目通しください♪
 

当たり前を疑おうシリーズ:窓

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そもそも、窓の役割って?

そもそもですが、

窓とは:部屋の通風や採光、換気、眺望などのために設けられる開口部
 

窓を設けることにより、住宅や暮らしにはさまざまな影響があります。

・風通し

・採光

・断熱性能

・室内温度(太陽光が入ることによる気温の上昇)

・外観デザイン

・窓からの眺望

・防犯対策

・家具の配置
 

などなどいろいろとありますが、住宅を建てる時に窓に求めるものの多くは「採光」ではないでしょうか。
ですから、「明るい家にしたい」「どの部屋も明るくしたい」となると、窓のサイズも大きく、窓の数も増えていく傾向にあります。
 

窓に関する決まりごと

ちょっと難しい話になってしまいますが、興味のある方はご覧ください。
眠くなっちゃうよという方は、次の項へお進みください笑
 

住宅を建てるうえで守らなければいけないのが、「建築基準法」という法律です。
建築基準法では窓についても触れていて、かみくだいて説明すると、

居室(人が長い時間過ごすと想定される部屋)には、採光が確保できる窓の面積(=有効採光面積)を部屋の床面積の1/7以上設けなければならない

ということになっています。

※細かくいうと、立地条件によって光の入る量は異なるので、単純計算で1/7以上となるわけではありません。

その有効採光面積以上の窓が設けられていれば、窓の数や設置する方角については特に決まりがありません。
が、この有効採光面積を下回ると「居室」として法律上認められず、「無窓居室」として扱われることになります。

「無窓居室」の何が問題かというと、最近までの建築基準法では

木造建築物で無窓居室を設ける場合は主要構造部を耐火構造とするか不燃材料としなければならない

・・・つまり、一般的な木造構造では無窓居室を設ける建築が許可されませんでした。

ただし最近の法改正でそのあたりが緩和され、一定の条件を満たせば木造構造でも無窓居室を設けることができるようにはなりました。
が、法律上可能でも「健康的に暮らす」うえではひとつの基準となる数値なので、特別な目的意識がある場合を除いては、クリアしておいた方がよい条件かと個人的には思います。

※換気面でも窓に関する基準がありますが、採光に関する基準の方が厳しいのでこちらを取り上げています。
※「消防法」でも窓についての定めがありますが、多くはマンションに該当する話なので今回は割愛します。

 

窓の設置によるメリット/デメリット

窓の設置による影響を先に書きましたが、ではそれによってどんなメリットデメリットがあるか、挙げてみます。

メリット:

①風通しがよくなる

②部屋が明るくなる

③太陽光が入ることにより冬は暖かい

④外観デザインの一部を担う

⑤窓からの眺望が楽しめる
 

デメリット:

①断熱性能が低下する

②太陽光が入ることにより夏は暑くなる

③サイズや位置によっては防犯対策を考える必要がある

④家具の配置が制限される場合がある

⑤工事費用がUPする

⑥掃除の手間が増える
 

認識されていなかったものもあるのではないでしょうか。
特にデメリット④などは、住まうようになってから気付く方も少なくありません。
掃き出し窓ばかりにしてしまうと壁面が少なくなり、家具を置く場所が極端に少なくなってしまうので注意が必要です。


メリット/デメリットをよく比較して、その部屋のその窓にデメリットを受け入れるほどの必要性があるのか、ぜひ一度検討してみてください。
 

我が家の窓事情

では、我が家の窓はどのような様子なのか。
ひととおりご紹介したいのですが全て書くと長くなってしまうので、ここでは検討の結果不採用にしたものをご紹介していきます。
 

ダイニングの掃き出し窓

当初のプランでは、掃き出し窓が設置されていましたが、

・リビングと近い場所にまた掃き出し窓を作っても双方を出入りに使うことはない。

・掃き出し窓にする=壁面が減ると家具の配置が縛られる。

・夏は暑そう!

といった理由から、腰高窓に変更してもらいました。
細長い形状が希望だったため、採光量の関係から3つになっています。
おかげでダイニングテーブルを壁ギリギリまで設置できるので、狭い空間を有効活用できています。
 

階段スペースの窓

階段スペースに窓がある家が比較的多いと思いますが、我が家は当初のプランから設計士さんの意図で設けられていませんでした。
「明るさに問題のない間取りなら、別に設ける必要はそれほどないと思うんです。
こんな高いところ掃除も大変だし。」
と。
たしかに。
我が家は開放的な間取りで明るさに問題がなかったので、提案に沿ってなしにしました。
狭い場所で高いところの掃除をするのは手間だけでなく危ないですからね。
年を取ってからは全然掃除ができなくなってしまうのが安易に予想されます。
 

書斎の窓

私の書斎は2Fの南に面する3畳の小さな空間です。
東・西面は壁に囲われているので、採光を考えると大きめの窓にした方がよいのですが。
2階の南面=夏は暑くなることが容易に想像がつくので、暑さ対策として縦長の小さめの窓にしました。
もし暗ければ明かりをつければよし!
結果、夏場エアコンを付けないと過ごせないというほどの暑さは感じられず、扇風機があれば過ごせそうな程度です。
明るさはお天気が悪い日は少し薄暗くなってしまうので、照明をつける必要がありますが、天気が良い日であれば十分な採光が取れています。
 
 

いかがでしたでしょうか。
窓は小さなものでも数万円します。
それが何カ所か集まったらある程度まとまった金額になるので、他の個所のグレードアップに有効活用できることもあります。
窓のサイズを小さくするだけでも多少のコストダウンにはなります。
そして窓は付けたら終わりではなく、人の目が気になる場合はカーテンなどを付けるでしょうし(さらに費用が加算)、日々の掃除手間も増えます。
家づくりにおいて、今は「明るい家」というのは最低限押さえるべきポイントで、それを踏まえた間取りが作られるので、必要以上に「もっと明るく!」とならなくても大丈夫な場合がほとんどです。


家づくりというと、間取りについつい気が向いてしまいますが、ぜひ窓についてもよく検討してみてくださいね。
 

以上、どなたかの参考になればうれしいです。


ではまた!
 
 

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意外と盲点?吹き抜け空間で気を付けること・番外編

こんにちは、インテリアコーディネーターのkimicoです!

以前に我が家のリビングをとおして、吹き抜けのメリットデメリットについてお話させていただきましたが

これ以外にも実はあった、吹き抜けで気を付ける点について。
我が家もしばらく悩まされていたので、同じく悩まれている方、吹き抜け空間の間取りをご検討中の方のご参考になればと思い、注意点をまとめさせていただきました。
 
それでは、どうぞお付き合いくださいませ。
 

意外と盲点?吹き抜け空間で気を付けること・番外編

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吹き抜け空間は上下に空間が拡がっていることで、空気や音、においといったものが拡散されるのが特徴ですね。
それがいくつかのデメリットの原因にもなります。
 
そんなデメリットの中で、あまり耳にしないポイントがもう1つあります。
 
それが「湿度」です。
 
この時期、間取りに関係なくみんなが悩まされる乾燥。
それが吹き抜け空間だと一般的な間取り以上に深刻で、普通の加湿器では加湿がとうてい間に合わないのです。。
我が家のリビングは12畳。
うち8畳が吹き抜けでリビング内に階段もあり、ダイニングやキッチンともゆるくつながっており、という開放的な間取り。
加湿せど加湿せど我が身の渇き楽にならざり・・・といった具合です。。
 
吹き抜けの規模や間取りによって差はあれど、気温とあわせて湿度も拡がることをあらかじめ認識されておくと、いろいろと準備ができるかと思います。
 

我が家の加湿対策

そんな我が家がこれまでに取り組んだ加湿対策について、いくつかご紹介します。
昨年末あたりから娘が時々「コンコン」と乾いたような咳をするようになったので、いいかげん解決せねば!
これはいよいよ大容量の加湿器を導入するしかないか!?
と、今冬は本気で加湿対策に取り組むことにしました。


・洗濯物を干す

元々シーツなどの大きな洗濯物を干せるように、吹き抜けの手すりはアイアンでつくりました。
ふだんは洗濯室に干しているタオル類にも加湿対策に加わってもらおうと、タオルをめいっぱいに干してみました。
が、残念ながら感じられるような効果はありません。
タオルはカラカラに乾いたので、いかに乾燥しているのかということは実感できました。
仮に効果があったとしても、来客時には干しておきたくない!という方の場合は導入できない対策ですね。
 

・シーリングファンを回す

我が家は上下階の気温差対策として、あらかじめシーリングファンを設置しています。
気温差の解消には一定の効果が感じられるので、湿度においてもいい仕事をしてくれるのではないかと期待したのですが・・・
そもそもの加湿量が少ないのか、これもあまり効果が感じられませんでした。
やらないよりはやった方がいいとは思いますが、問題解決にはいたりません。
 

・大型加湿器の導入

一応加湿器は設置していたのですが、賃貸物件で使っていたものなので、容量が不足しているだろうことは認識していました。
これがそもそもの原因だということはうすうす分かっておりましたが・・・
大容量の加湿器となると、残念ながらなかなかそこらへんの家電屋さんでは見かけないのです。
かといって小型のものを複数台設置となると、給水もお手入れもとても手間で、いらぬ家事が増えてしまうので避けたいところです。
 
ちなみに加湿器には加湿タイプにいろいろな種類がありますよね。
今回は詳しい説明を省きますが、お手入れの楽さや衛生面を考えると、我が家はスチーム式一択です。
が、このスチームというのがなかなか広い空間に対応したものが見つけられず、しばらく探し回りました。
 
で、ようやくネットで出会ったのがこちらの大柄な子です。

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スチーム式加湿器 KSF-M1001/ヤマゼン
 

サイズを確認したうえで購入しましたが、いざ届くと思っていた以上にお、大きい・・・
子供の手が届かないようにダイニングチェアの上に設置しましたが、ギリギリお尻が収まったかな?
イギリスから来たこのダイニングチェアも、まさか遠い異国の地で大きな加湿器を乗せられる羽目になるとは思ってもいなかったでしょう。
が、適用畳数が木造で20畳!(鉄筋だと33畳!)という頼もしいスペック。
おかげさまでこの子を導入してからは、快適な湿度環境を保てるようになりました。
リビングだけじゃなく家全体の湿度が上昇した感があります。
大きいけれどシンプルなデザイン、給水方法が楽で給水回数も1日1回で済む、お手入れが比較的楽、と今のところはこれで正解だったかな!と思っています。
 
加湿器から出るスチームのおかげで気温もアップ↑しました。
以前は寒さが厳しくなる1、2月となると、日中も時々床暖房+足元用に小さなヒーターを付けることがありましたが、この加湿器を導入してからは日中暖房機器を付けず、夜間に床暖房で部屋を温めるだけで1日過ごせるようになりました。
年中雪がほとんど降らないような暖かい地域に住んでいるというのもありますが、それでも室内温度の上昇は、湿度と共に実感しています。
 
スチーム式加湿器は他のタイプに比べて電気代が高いというデメリットが挙げられますが、スチームのおかげで暖房機器の使用が減るのであればその分の電気代が浮くので、トータルの電気代はそんなに変わらない?むしろ安くなるのでは?と感じるほどです。
どのタイプの加湿器を選ぶかは重視するポイントによりますが、吹き抜け空間においてはとにかく大容量タイプの導入が唯一の解決策かなという結論に至りました。
(2022年時点私調べ)
 
 
 

いかがでしたでしょうか。
湿度環境が整ったおかげか、今冬は家族みんな今のところ健康に過ごせています。
気温も湿度も目に見えないものですが、快適な暮らしには欠かせない要素のひとつだと改めて感じています。
 
今回ご紹介した加湿器については、決めるまでにいろいろと比較検討した経緯があります。
よけいなものは買いたくない、買うなら長く使えるものを!という気持ちが年々強くなり、ひとつのものを買うにもとにかく時間がかかってしまっている今日この頃。
その購入までの道のりもどなたかのお役に立てるかもしれませんので、また次回詳しく紹介させていただきますね。
 

以上、どなたかのご参考になればうれしいです。


ではまた!
 
 

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自分仕様で作れる!造作キッチンの魅力

こんにちは、インテリアコーディネーターのkimicoです!

3回にわたって現在のキッチンの様子を紹介させていただきましたが、

その中の造作キッチンについて、今回は掘り下げてみたいと思います。
 
きっちりスッキリ「隠す収納」より、飾りながら楽しむ「見せる収納」が好きな私。
キッチンも大方そのような仕様になっております。
といいいますか、それを実現させるために造作キッチンを選択しました。
 
え、造作キッチンて何?何がいいの?
 
という方もいらっしゃると思うので、我が家のキッチンを語る前に、まずはキッチンの種類についてご説明します。
では、ご覧ください♪
 

自分仕様で作れる!造作キッチンの魅力

キッチンには、大きく分けて①システムキッチン、②造作キッチン があります。
 

キッチンの種類:

①システムキッチン

メーカーが商品化しているキッチン。
シンク、加熱機器、作業台、収納スペース等、キッチンに必要な要素から寸法や部材まで、用意されたラインナップから選択してキッチンを構成します。
サイズに関しては、メーカーを通して概ね統一されています。
ちなみに、システムキッチンは和製英語ですので海外では通じません、ご注意を。
 

②造作キッチン

設計士が設計したものを大工さんや家具職人さんが作るキッチンで、オーダーキッチンともいいます。
サイズや素材などはもちろん、キッチンに必要な要素(シンク、加熱機器、作業台、収納スペース等)も全て1から自由に考え、選択して構成します。
サイズは間取りとの兼ね合いもありますが、キッチンサイズにこだわりがあるなら、そのサイズをあらかじめ確保した間取りにしておけば、システムキッチンにはないサイズ感のキッチンを作ることも可能です。
 

それぞれのメリット/デメリット:

①システムキッチン

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メリット       

・収納力に優れている
特に収納面において、システムキッチンはとても優れています。
最近の主流は引き出しタイプの収納ですが、収納量に合わせて引き出しの段数も選べたり、よほど大量の調理器具を所有している方でない限り、たいていの方は調理器具の収納に困らないだけの収納量があります。
出し入れしやすい包丁やラップ類の専用収納スペースもついていたり、と細かな仕様も大変充実しています。
 

・お手入れが楽

造作キッチンと比べると比較的フラットな設計になっていたり、汚れが付きにくい素材が用いられていたりで、汚れにくい、汚れても落としやすいというのも特筆すべき点です。
 

・デザイン的にスッキリとまとまる

統一された扉材や天板の組み合わせにより、キッチンがスッキリとした印象にまとまります。
 

・品質が安定している

工場で作られたパーツを現場で組み立ててつくるので、造作キッチンと比較すると品質が安定しているといえます。
 

・完成図をイメージしやすい

各部材用意されたラインナップから選択していくのでCGのイメージ図が作りやすく、たいていのメーカーはショールームでの打ち合わせ中に完成イメージを提示してくれます。
部材のサンプルもショールームで手に取って確認できるので、具体的な判断がしやすいですね。
 

・工期が短い

これは特にリフォームにおいて感じられるメリットですが、システムキッチンは現場で組み立てて設置するだけなので、一から作る造作キッチンと比較すると工事が短期間で済みます。
 

デメリット      

・制約がある

用意された商品展開からの選択となるので、サイズの微調整ができなかったり、水栓や加熱機器、食洗機等設備の選択肢も限られていたり、といった制約があります。
選択肢がたくさんあると選べないという方にはいいですが、こだわりのある方には大きなデメリットに感じるでしょう。
 

・組み合わせによっては高額になる

選ぶ設備、材質によって金額はピンキリですが、高性能にこだわりすぎると高額になりやすいので、「本当に必要なもの」を冷静に判断して取捨選択する必要があります。
 

・部分的な交換が難しい

システムキッチンは天板が一体化しているため、例えば加熱機器を新機種に交換したいとなった場合、そこだけを取り換えるといったことが難しくなります。
大掛かりな工事となりがちで、金額によっては「・・・それならキッチンを買い直そう」という話になる場合も。
これは「フラットでお手入れが楽♪」というメリットの代償ともいえます。
 

②造作キッチン

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メリット       

・自由度が高い

サイズや形状、部材など選択肢の幅が広く、自由に好みのキッチンを作ることができます。
また、システムキッチンのようなメーカーによる設備の機種制約もないので、好きな商品を選択できたり、既存の機器を使用することも可能です。
 

・インテリアとのデザインの統一を図りやすい

壁や床の材質や色、インテリアのテイストにあわせてコーディネートしやすいのも魅力です。
特にフローリングにあわせて扉材も木目にしたい!という場合、一部メーカーを除きシステムキッチンの扉面材の「木目調」はプリントなので、フローリング近くに配置すると「プリント感」が際立ってしまい、個人的にはあまりオススメしません。
カラーや素材感にこだわりたい方は、とことんこだわれる造作キッチンがオススメです。
 

デメリット      

・価格が比較的高額になりがち

仕様にもよりますが、比較的システムキッチンよりも高額になりがちです。
大量生産ものと1点ものを比べればどうしても・・・という面もありますし、造作キッチンを選ぶ方はこだわりが強い方が多いので、そもそも高い部材や設備を選んでいる、という面もあります。
コストダウンしたい場合は、サイズや部材等の要素も大きく影響しますが、引き出しなどの箱物や扉を極力減らしてオープンな可動棚にすることで比較的抑えることができます。
 

・デザインや使い勝手が、設計者や職人さんの腕に左右されることがある

造作キッチンの設計・施工実績が少なかったり、設計者自身が料理をしない方だったりする場合は、注意が必要です。
デザイン先行で使い勝手が後回しになってしまったら、せっかくの造作キッチンも満足度が激減です。
相手がプロだからと過信せず萎縮せず、必要なもの、現状の不満などを細かく具体的に伝え、一緒に考える姿勢で取り組むことが大切です。
 

・実物を見られないため、具体的なイメージがしづらい

住宅会社によってはイメージパースを提示してくれるところもありますが、システムキッチンに比べると実物に近いサンプルに触れられないので、どうしてもイメージがしづらいですね。
 

・住宅会社によっては対応できない

特にハウスメーカーでは、造作キッチンに対応できないというところが少なくありません。
できたとしても、デザインや形状などに制限がある場合があります。
キッチンのみ別業者に委託することは可能な場合もあるので、ハウスメーカーで計画中だけどどうしても造作キッチンにしたい!という方は、事前に確認してみてください。
ただし、その場合のキッチン工事は、新居引渡し後の工事着手となることがほとんどですので、そのへんも踏まえてご検討ください。
 

・システムキッチンと比較すると工期が長くなりやすい

一から現場で作るため、どうしてもシステムキッチンと比較すると工期が長くなります。
といっても何か月もかかるわけではないので(海外から特別に資材を取り寄せなどというと話は別ですが)、造作キッチンを選ぶ方はそれ以外のメリットに大きな魅力を感じている方だと思うので、それほど大きなデメリットではないでしょう。
気になる方は、あらかじめ工期を確認してみましょう。


 

いかがでしたでしょうか。
システムキッチンの方が圧倒的にメリット多/デメリット少で、造作キッチンはその逆をいくのがお分かりでしょうか。
が、大切なのはメリット/デメリットの数ではなく、自分にとって何が重要か、です。
私にとっては、造作キッチンの「自由度の高さ」は上記のデメリットを差し引いてもなお選びたくなる魅力でした。
基本は自分で設計し、設計士さんと大工さん交えて施工上問題がありそうな部分は修正を加えて、といった風につくりあげたキッチンです。
「こうしておけばよかったかな」と思う所は少々ありますが、それでもシステムキッチンでは成しえなかった出来栄えに満足しています♪
 
次回は、そんな我が家の造作キッチンについて詳しくご紹介したいと思います。
どうぞお楽しみに♪
 

キッチンの形状についても、こちらで詳しく説明しています。
マイホーム計画中の方は、ぜひご覧ください↓


 
以上、どなたかのご参考になることがあればうれしいです。
ではまた!
 
 

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当たり前を疑おうシリーズ:勝手口

こんにちは、インテリアコーディネーターのkimicoです!
 
先日ご紹介した「当たり前を疑おう!」

家づくりにおいては、「一般的に採用している家が多いからといって、別に採用しなくてもいいんだよ!」というものが他にもいろいろあります。
ということで、シリーズ化してこれからweb内覧会の合間に少しずつご紹介していきたいと思いますので、これから家づくりをされる方はぜひお目通しください♪
 

当たり前を疑おうシリーズ:勝手口

今回取り上げるのは、「勝手口」。
キッチンに設置されているお宅が多いですが、我が家には勝手口がありません。
キッチンが外部と接する壁に面した配置ではないので作れないというのもありますが、それ以前に設計当初の要望として「勝手口はいらない」と伝えていました。
家を訪れた友人には「あれ、勝手口ないの?なんで?」と尋ねられたこともあります。
ちょうど家を計画中だったその友人は、あるはずのものがないことに単純に疑問に思ったそうです。
勝手口はないと困る?そもそもなぜ必要?ほんとに必要?
 
そんなあって当たり前と思っているかもしれない「勝手口」について、お話したいと思います。
 

勝手口とは?

まず、勝手口とは
玄関とは別に設けられた台所の出入口。
表玄関の清潔さや厳しさを保持しようとすればするほど勝手口の使用頻度は高くなる。
ここからごみが搬出され、洗濯物が出し入れされる。
御用聞きのほか、近隣の人たちの通用口として、あるいは子供たちの出入口としても利用される。
日本大百科全書より引用)

 

昭和の生活様式が反映された内容なので、現代の勝手口としての使い道としては、主にごみの搬出口、洗濯物の出し入れ口といったところでしょうか。
また「勝手」というのはキッチンのことを指しますが、現代ではキッチンだけでなく、洗面脱衣室など他の場所に設けられる場合も多いですね。
 

勝手口の使い道

では、そんな勝手口の使い道について簡単にまとめてみます。
 

・ゴミの搬出口

玄関より勝手口からの方がゴミ出し動線が短い場合は、あると便利ですね。
また生ゴミを外に置きたい場合は、勝手口付近に生ごみ処理機を設置して日々の生ごみを捨てる家もあるでしょう。
 

・洗濯干しの通路

勝手口は建物の裏側に設けられることが多いので、結果的に洗濯物干し場への出入り口として便利な位置にあることが少なくないでしょう。
というか、洗濯物を外に干す場合は、勝手口の有無、勝手口の位置もあわせて場所を検討するのが一般的です。
 

・外部からの侵入経路

買ってきた食材の搬入は、それらを置くキッチンに近い勝手口から行った方が効率がよい場合もありますね。
自動車を使用する場合、駐車場からの距離が玄関よりも近い場所にあればなおさら便利です。
 

勝手口のメリット/デメリット

そんな勝手口を深堀して、メリット/デメリットについて考えてみます。
 

メリット:

・生活動線が増える

外への出入りができる場所が玄関以外にもあると、玄関が何かしらの事情で埋まってしまっている場合も、外への出入りが確保できます。
特に家族が多いご家庭などでは、利便性を感じる機会が多いかと思います。
 

・非常口として使える

上記とやや重複しますが、災害時などに万が一玄関が開かなくなってしまった場合に、もうひとつ出入り口があると安心ですね。
 

・光や風を取り入れやすい

選ぶ商品によりますが、勝手口の扉は全体または一部にガラスや網戸が入っている仕様が多いので、採光や通風を得られやすくなります。
 

・ゴミ出しがしやすい

間取りにもよりますが、勝手口の方がゴミ収集場所に近ければより動線が短くなりますし、生ゴミを家の中に置いておきたくない方はキッチン近くに捨てる場所を確保しやすくなります。
 
 

デメリット:

・防犯上の問題

玄関に比べて通りから見えづらい場所に設置されることが多いため、侵入犯に狙われやすい場所となります。
実際に玄関より勝手口の方が被害に合いやすいといわれています。
厳重なカギや人感センサー付きの照明など、防犯対策は必要になりますね。
 

・外構費用がかかる

勝手口から外へ出るためには地面との高低差があるので、その分階段や土間を作る必要があります。
さらに勝手口を開けた際に雨に濡れないよう庇を作ったり、勝手口付近に照明をつけたり、となにかと費用はかかります。
 

・勝手口を設ける分、収納スペースがなくなる

壁面の一部が扉に使われてしまうので、間取りによっては収納スペースが狭くなってしまう、なくなってしまう場合があります。
 

・キッチンが寒くなりやすい

扉や窓などの開口部があるとどうしても気密性、断熱性が下がるので、勝手口を設けた空間は特に冬場の寒気の影響を受けやすくなります。
勝手口となると開口サイズも大きくなるので、その近くに立って家事をするのは他の場所よりも寒さを感じやすいでしょう。
 
 

我が家が勝手口を採用しなかった理由

さて、勝手口の役割やメリット/デメリットをご紹介しましたが、それらをふまえて我が家が採用に至らなかった理由をお話したいと思います。
まず前提として、前述のとおり、間取り上の問題でキッチンに勝手口は設けられませんでした。
洗面脱衣室でしたら設置は可能でしたが、必要性を感じなかったので採用しませんでした。
 

①外部への動線は別のルートで確保できていた

我が家は外部との出入り口が3つあります。
1.玄関 2.リビングの掃き出し窓 3.洗濯室の掃き出し窓 です。
それぞれが適度に離れているので、用途に応じて出入り場所を使い分けることができます。
特に洗濯室に設けた掃出窓は、水回り(キッチン、洗面所、脱衣室)に近く、また近くに水道も設置しているので、汚れものなどはここで軽く洗って家に入れることができます。
キッチン内に設置する勝手口に比べれば使い勝手は多少劣りますが、ストレスに感じるほどの頻度もないので気になっていません。
 

生ゴミを外に置きたくなかった

私の実家はキッチンに勝手口があり、そこから外に出てすぐ脇に生ゴミ処理機が設置されていました。
生ゴミ処理機の種類にもよるかと思いますが、実家で使用していたタイプは生ゴミ特有の臭いがやや漏れていたので、勝手口付近を通るのがとても不快でした。
外に生ゴミ処理機を設置するには雨風をしのげる環境も必要ですし、種類によっては電源、定期的なメンテナンスも必要です。
なにより臭いが漏れることで周辺に虫がわくのが、私にとっては耐え難いストレスだったので、当初から生ゴミを外に置くという考えはありませんでした。
最近の生ゴミ処理機は、一昔前のものに比べると臭い漏れの少ないものや手入れが楽なものも増えてきているようですけどね。
 
では我が家の生ゴミ処理はどうしているかというと。
 
なんと
 
冷蔵庫の冷凍室に入れてしまっています!
 
 
衝撃を受けた方もいらっしゃるかもしれませんね笑
私も最初にこのアイディアを知ったときは「ぇえーーっっあの生ゴミを!?」と拒否感がありました。。
でもよくよく考えると、生ゴミをその日のうちに冷凍する→腐らない→まったく臭わない いいじゃん、そのアイディア! と。
我が家の冷蔵庫は大容量の冷凍室とは別に小さい引き出しタイプの冷凍スペースがあったので、そこを生ゴミ専用スペースにして収納することにしました。
小さいビニール袋に集めた1日分の生ゴミを、そのまま袋の口をしばって冷凍スペースへポン。
簡単だし、本当に何も臭いません♪
我が家のある地域は週に2回可燃ゴミの収集があり、それまでの3~4日分の生ゴミは余裕で収まります。
キッチン内に置けるコンパクトな生ゴミ処理機なども販売されていますが、そういった物を増やさずに今あるもので対応できるのであれば、そのぶんキッチンもスッキリするしでとても快適です♪
 
ちなみに、この斬新なアイディアをご紹介くださったのは、こちらの方↓
書籍を出されていたり、各方面のメディアにも出られているのでご存知の方もいらっしゃるかもしれません。
「少ないもので快適に暮らすコツ」をいろいろと紹介されているので、興味がある方はぜひブログへ足を運んでみてください。

ayajima.com
 

③防犯上狙われやすい勝手口をあえて作りたくなかった

先述の通り、勝手口は侵入犯に狙われやすいというデメリットがあります。
外部への動線が他で確保できている以上、設置することで劇的に生活動線がよくなるわけでもない我が家にとっては、わざわざ作って侵入リスクを高めたくない!と、特に夫の強い希望がありました。
 
 
 
ということで、採用に至ることはありませんでした。
これは「我が家の場合」の不採用理由なので、一様に「勝手口なんていらないよ~」といいたいわけではありません。
あると便利なことはあるでしょう。
けれど、それが不満や不具合を打ち消せるほどのものなのか、本当に必要なのか。
ということをしっかりと検討したうえで、採用/不採用を決めていただくと、またひとつマイホームの満足度が高まるのではと思います♪
 
 
以上、ご参考になったらうれしいです。
ではまた!
 
 

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気を付けてほしい。マミーブレインと家づくり

こんにちは、インテリアコーディネーターのkimicoです!
「web内覧会:寝室編」の前にどうしても語っておきたいことがあったので、今回はそのお話をさせていただきます。
 
私は家づくりのタイミングと妊娠&出産がちょうど重なったのですが、聞いていた&思っていた以上に自分がボケボケ状態になり、後悔したことがいろいろありました。
妊娠&出産のタイミングは計れるものではないですし、家づくりと重ならないように注意した方がいいよ!ということでは決してありません。
ただ、妊娠&出産時は身体だけでなく頭も通常時とは変わってくることを念頭において、ご家族にもそのことを理解しておいていただけると、いくらか後悔や失敗が減るのでは、と思ったので自身の経験を踏まえて紹介させていただきます。

マミーブレインって知ってる?

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「マミーブレイン」って言葉をご存知でしょうか。
アメリカ発祥の言葉で、出産を経験した女性の脳のことをそう呼びます。
頭の働きが鈍くなるという認識が20 世紀以降から強まり、実際に妊婦さんの脳は一時最大で 7 %萎縮すると報告されています。(ロンドン医科大学院・K. Ellison による報告より抜粋)
日本では「産後ぼけ」と言われることもあります。
一時的なもので半年ほどで元に戻る方が多いそうですが、もちろん個人差はあります。
 
私自身がこれまで何件もの家づくりに関わってきた中で、妊娠&出産タイミングと重なったお客様と打合せする機会はありませんでしたが、妊娠中の奥様との打合せ経験が何件かあるIC仲間からこんな話を聞いたことがありました。
 
「妊娠されると、それまでのご希望とか意見ががらっと変わっちゃうことがほんとにたくさんあって、打合せを0からやり直すのと同じくらい大変なの~T_T」
 
一応お断りしておきますが、彼女自身お子さんがいる身で、妊娠・出産の大変さはもちろん分かっていますし、意見が変わってしまうことを責めているわけではないんです。
ただ、工期があってそれに沿って打合せスケジュールが組まれている中で打合せが最初からやり直しとなってしまうと・・・
打合せスケジュールも密に組み直さなければならず、身重な方にあまり無理をさせられない中となると、なおさら大変です。
奥様が動けないから旦那様だけで打合せ、となってしまうこともあるでしょう。
そんな焦った中だとじっくり考えることもできなくなりますから、結果的に当初思ってたのと違う・・・こんなんじゃなかった・・・もっとゆっくり考えたかった・・・と不満や後悔が残ってしまうことにもなります。
 
ここまで書きましたが、もちろん妊婦さんみなさんがそうなるというお話ではありませんよ!
脅してしまったらすみません。
ただ、そういう傾向があるということをまず知っておいていただきたいな、と思ってご紹介しました。
 
 

マミーブレインの私がしでかしたこと

さて、それでは実際に私自身はどうだったか、というお話をしたいと思います。
 
はい、記事にしているぐらいですから、もちろんいくつかしでかしました。。
ただ、今後のDIYでなんとかできるかな?というレベルだったのが幸いです。
先述の「妊娠・出産すると好みが急に変わることがある」ことを認識していたので、インテリアスタイルを左右するような変更は避けたのもよかったのかなと思います。
それでも「仕事でたくさんやってきたはずなのに、なんでこんなところ抜けてたんだろう・・・」とボケボケの自分を責めたくなりましたね。。
家づくりに関しては、ほぼほぼ私がとりまとめて夫には意見を伺う程度だったのも敗因?の1つだったかもしれません。
住宅会社さんとの連絡のやり取り、施主手配品の選定・手配、手配品のスケジュール管理、見積書・図面・仕様書の確認、電気図面の作成、カーテン類や家具、小物の選定&発注などなど。
妊娠中は自宅安静(家事はしてもいいけどそれ以外はおとなしくしていなさい)を言い渡されていた身で時間だけはあり、仕事の気分でそれらをこなしていたため、とくに大変という感覚はなかったんですよね。
 
それでは、ボケボケ脳でしでかした主な3点をご紹介します。
 

①寝室のフローリングカラー、思っていた色と違う問題

我が家の床は全てオークの無垢材になっていますが、当初から寝室は他の木材/カラーにしたいなぁと思っていました。
思っていたのですが、私はその思いを誰にも告げていなかったので(なんで笑)、当然寝室も他と同様のオークになりました。
床が貼られた段階で現場をうろついた時も「あれ、寝室って床の色を変えるつもりじゃなかったっけ?あれ?違うっけ?」と自分でも分からなくなっている有様です。
はっきりと気付いたのは、入居してベッドを置いた時です。
ベッドのフレームカラーが床と合わない・・・あれ、そもそも床の色ってこれじゃなくない? えっ!? えっ!??
という感じです。。
もうショックすぎて、しばらく夫にも言えませんでした。笑
今は夫婦のダブルベッド+シングルベッドのマットレスがどーんと並んでいて床があまり露出していないので、子供と寝室が別になるタイミング(まだ数年先かな?)でオイルを塗って様子をみようかなと思っています。
幸い我が家はクリアなオイルを塗装した無垢フローリングだったので自分で色を足すことができますが、これがウレタン塗装だったり、複合フローリングだったらなかなか難しいことになっていました。
 

②洗濯室の床材が適していない問題

我が家には2.5畳の洗濯室があります。
洗濯を干す専用の、掃き出し窓のある空間です。
ここから入って洗面所を抜け、脱衣室へと動線がつながっているのもあり、外遊びで汚れた子供を浴室まで運ぶ際の通り道にもなっています。
こちらの床材をタイルにしようか、フロアタイルにしようか、当初は悩んでいました。
・・・たしか悩んでいたはずです。
が、夫や設計担当者さんと話をするうちにいつのまにかフローリング(オイル塗装)にする方向になっていました。
決して2人を責めているわけではなく、完全に流されてしまった、途中で考えることをやめてしまっただけです。
いつもしつこいくらいに考える性格の私がなぜ考えるのをやめてしまったのか、どういう経緯でフローリングでもいいと思ったのか、今でも自分が分かりません笑
洗濯室に洗濯物を干すようになって、案の定。
タイルにしておけばよかった~と思う場面が多々出てきました。
通常の洗濯物は別に水がしたたることはないのですが、デリケート洗いや手洗いしたものってけっこう水分が残っているんですよね。
それらの水滴が気付いた時にはけっこうな水たまりになってしまっていた!ということが何度も発生。
気付いた時に急いで拭いても、水たまりの後が少し残ってしまうんです。
また、外から子供を入れる際もタイルだったら後から水洗いできるので汚れてもかまわないのですが、フローリングとなると、あらかじめタオルを敷いておいたりいろいろと手間がかかります。
脱衣室同様にウレタン塗装にしようと住宅会社さんに相談して試みてもらったのですが、オイル塗装をしているのでウレタンを塗装してもなかなか乗らない・・・という状態で、ひとまず次のオイルメンテナンスをさぼってオイルが取れてしまうのを待ってから再チャレンジすることになりました。
それまでには水滴の後がまだまだ増えていきそうです。。
 
 

③食洗機、なんで付けなかったんだろう問題

我が家のキッチンには食洗機が付いていません。
付けられなかったのではなく、「付けない」という選択をしました。
仕事柄、一般的な食洗機のメリット/デメリットは分かっていたつもりですが、
・それまで食洗機のない暮らしが長かったこと
・家族が少ないこと
・食器洗い自体が別に嫌いではないこと
から、我が家は別に必要ないのでは? それなら収納スペースとして確保しておいた方がよいのでは?と思い、付けませんでした。
これも正常モードでいろいろな方の経験等を見聞きしていれば、決断が違ったのではないかなと思います。
夫にも「必要だと思う?」と聞いていたのですが、夫も食洗機のある暮らしがいまいち想像できなかったようで、私と同意見でした。
(後になって「あの時ちゃんと考えて返事しなくてごめん」と、彼も反省しているようです^^;)
いざ子供が生まれて3人での新居生活。
1人分の食器が増えるだけならまだ対応できたでしょうが、なにせ今までのような時間はない・・・。
お仕事されながらお子さんも2、3人いらっしゃるご家庭と比べたらまだまだ時間がある方だとは思いますが、それでも仕事復帰の準備やこういったブログの執筆など、自分の時間を確保するためには家事時間を少しでも効率よく減らしたい!という気持ちがだんだん強くなり、今では「食洗機付けておくんだったー!」と激しく後悔しております。
 
そしてついに、こちらは現在進行中なのですが。
ただいま食洗機取付工事をお願いしている最中です。
収納スペースが減ってもキッチンが機能するか、食洗機のデメリットをちゃんと理解しているかなどを今度は正常に戻った(と思いたい)脳でしっかりと検討し、導入するに至りました。
無事に食洗機が取り付けられたら、我が家のセミオーダーキッチンを詳しくご紹介したいなと思っています。
お楽しみにお待ちください♪
 
その他細部で思うところはいくつかありますが、困っているレベルではないので、産後ボケ脳としてはトータルで「がんばったで賞」をあげたいと思います笑
 
 
いかがだったでしょうか。
マミーブレインだろうとなかろうと、家づくりでは多くの場合多少の反省や後悔は出てきます。
妊娠・出産は、それだけでも母体にとっては大変なことです。
家づくりも一緒に進むとなると、ミスの1つや2つ出てくるのはもうしょうがないことでしょう。
「そうなることもあるんだな」「後悔しないように特に大事なことは時間をかけて確認していこう」と心に留めておいていただけたら。
すでに家が完成して後悔するところがある方も「マミーブレインだったのならしょうがないか」と少し前向きに気持ちを切り替えていただけたら。
 
どなたかのご参考や、気持ちの切り替えにお役立ちできたらうれしいです。
 
ではまた!
 
 

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「当たり前」を疑おう!

こんにちは、インテリアコーディネーターのkimicoです!
 
脱衣室のweb内覧会時に少しだけ触れた「洗濯パン」。


我が家は思い切って付けませんでしたー!というお話をしましたね。
今回は、この洗濯パンについてもう少し掘り下げてお話したいと思います。
 


洗濯パンとは?

洗濯機の下に設置されているプラスチック製の受け皿のようなもので、万一の水漏れから床を守る役割があります。
別名「防水パン」や「洗濯機パン」とも呼ばれます。
役割としては、水漏れ防止の他に多少の防振対策の目的もあります。
特に集合住宅では、階下への水漏れ被害や振動による騒音問題対策として、洗濯パンの設置は必須ですね。
これまでは集合住宅だけでなく戸建住宅でも、当たり前のように設置されていたこの洗濯パン。
けれど、洗濯機の性能向上により水漏れの心配がほとんどなくなってきた最近では、既設の洗濯パンを撤去したり、新築の際は当初から設置しないという家も増えてきています。
 

洗濯パンっている?いらない?

さて、そんな洗濯パン。
設置したほうがいいか、いらないかと聞かれたら、「設置したほうが安全です」とお答えします。
決して私の口から「つけないのがオススメですよ!」とは言えません^^;
なぜなら、万一の水漏れの際の被害の責任を負えないから。
洗濯機の性能が向上して洗濯中の水漏れはほとんどなくなりましたが、排水ホースの経年劣化や接続不備による水漏れはもちろん生じる可能性があります。
ですからあくまで「我が家はこうしたよ」というお話で、やるやらないのご判断は自己責任になりますので、ご承知おきくださいね。
 
多少のリスクを冒してまで我が家が洗濯パンを設置しなかった理由は、とにかく洗濯機下の掃除のしづらさです。
市販のかさ上げ台を追加したり、最初からかさ上げできるタイプの洗濯パンを利用すれば多少掃除がしやすくなりますが、そうはいっても洗濯パン自体に凹凸が多くて掃除が手間だし、見た目もダサイし・・・と、以前から気に入らない存在(←言い方)だったので、思い切ってなくしてしまいました。
 
では、どうしたか。

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写真にあるように、洗濯機を乗せられる専用の台を購入して載せています。
(商品はこちら↓ 詳しい使用感も載せてあります)

角パイプ洗濯機台 DSW-151/ 洗濯機 置き台 ドラム式対応 洗濯機台 ランドリーラック


商品レビューの中には「振動がすごい!」「振動でホースがはずれちゃった!」というのもまれに目にしますが、我が家は住み始めて2年弱、今のところ特に問題なく使用できています。
振動も音も洗濯パン上で使用していた時とさほど変わらないかな?
床に洗濯機直置きの方が見た目のスッキリ感は勝りますが、洗濯機下の掃除のしやすさも考えると、こちらがベターだなと思っています。
ドラム型洗濯機にも対応しているので、今後も問題がなければ引き続きお世話になっていく予定です。
 
 
いかがでしたでしょうか。
洗濯機置きスペースに当たり前のように設置されている洗濯パン。
これまではどの家にも設置されていたので、「付けるのが当たり前」と思いこんでしまっている方も多いかと思います。
もちろん理由があって設置しているものなので、必要な人はいるし、「なくすべし!」と主張したいわけではありません。
ただ何事においても「当たり前」と流さずに、設置する理由をきちんと確認して自分の家に必要かどうかを考えるようにすると、無駄がなくなり快適な暮らしにもつながりますよね♪
「当たり前を疑う」ものは他にもあり、我が家は採用を見送ったものがいくつかあるので、シリーズ化して別記事でご紹介していきたいと思います。
 
以上、どなたかのご参考になったらうれしいです。
ではまた!
 
 

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住み心地の明暗を分ける!?かもしれない照明の話。後編

こんにちは、インテリアコーディネーターのkimicoです!
前回、照明器具の種類についてお話させていただきましたね。

今回も引き続き照明の話。
「光源の種類」と「光源の色の種類」についてお話したいと思います。
いろいろと専門的な単語も出てくるので、難しくて拒否反応が出てしまう方もいらっしゃるかもしれませんが・・・(最後まで読んでいただけることを祈ります)
知っていると知らないとでは照明プランの完成度がきっと変わるはず。
ぜひぜひ、一度お目通しください。
 

光源の種類

住宅で使われる主な光源をご紹介します。
 

LED(発光ダイオード):

半導体が光る性質を利用したランプ。
住宅向け商品としてLEDの照明器具が登場した当初はけっこう高額だったので、なかなか受け入れられずご提案しても採用されないことが多々ありました。
それから十数年を経て普及し取り入れやすい価格になったことで、今では家全体の照明にLEDを採用することがすっかり一般的になりました。
LEDは明るく、消費電力が少なく、長寿命、と良いことづくしですからね。
(当初デメリットとされていた暗さ、光の色の種類なども改良されました)
ちなみに省エネ住宅に対する補助金制度などでは、照明がLEDであることが条件だったりもします。
 

蛍光電球:

長寿命でランプ効率が高いことが特徴で、これまで長く一般的に使われてきました。
が、LEDの登場により、蛍光ランプのデメリット(点灯に少し時間がかかる、紫外線を含んでいる)とLEDのメリットにおされ、すっかり主役の座を奪われてしまいました。

政府による「エネルギー基本計画」などの打ち出しもあり、大手各メーカーはすでに蛍光灯器具、蛍光ランプの生産を終了しています。
(一部まだ生産が少しあったかな?)
市場から商品が急になくなってしまうわけではないですが、今後は消えていくことになるのでしょうね。
 

白熱電球、ハロゲン電球:

小型で高輝度(光の輝きが強い)が得られるのが主な特長で、演出性(ハイライト効果、きらめき効果)が高くインテリアづくりにおいては今でも愛されている存在です。
寿命が短く、消費電力が高く、ランプ効率も悪いとデメリットも多いのですが、それを打ち消すほどのメリットが演色性です。
とはいえ、やはり省エネを推奨していきたい国の方針もあり、一般家庭用電球(シリカランプ、クリアランプ)についてはすでに大手各メーカー生産終了となっています。
ハロゲン電球やミニクリプトン球など特殊なものについては当面は生産が継続されるようです。
白熱電球ならではの柔らかい光は、LEDでは再現が難しく同じ質感は作れないといわれていますし、特に雰囲気を重視したい店舗など商業施設の空間づくりでは今後も需要がありそうですが・・・今後はどうなっていくのでしょうか。
 
 
ということで、一般住宅では全般的にはLED電球が用いられ、演色性の高さを求める場所&人は局所的に白熱電球やハロゲン電球を取り入れる、という使い分けがここのところは一般的です。
 

光源の色の種類

光源(照明のランプ)の色には、大きく分けて5色あります。
この光源の色は、色温度「k(ケルビン)」という単位で分類されます。
へー、そんなのがあるんだ 程度で暗記しなくても大丈夫です^^;
電球の色名称が分からなくても、このk(ケルビン)の数値で色温度が高いのか低いのか判断できます。
色温度は高いほど冷たく(クール)感じ、低いほど温かく(ウォーム)感じます。
赤より青の方が温度が高い、炎の色と一緒ですね。

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では、詳しく解説します。
 

電球色(でんきゅうしょく):

約3000k
暖色系のオレンジ色で白熱電球の色がこれに該当します。
自然光の朝日や夕日、ろうそくが約2000kといわれているので、同じオレンジ色系ですが、それらよりは明るいですね。
温かみがあり、落ち着きのある色です。
また明るさが抑えられた色なので、他の色よりも目が疲れにくいです。
料理をおいしく見せる効果があるといわれているので、ダイニングには向いていますが、対して食品の正しい色が判別しにくいので、キッチンでの採用は少し注意が必要ですね。
その他、リラックスしたい場所(リビング、寝室、浴室等)や強い明るさを必要としない場所(トイレ、廊下、玄関)などにもオススメの色です。
 

温白色(おんぱくしょく):

約3500k
以前はあまり見かけませんでしたが、ここ数年でしょうか。
温白色の電球をよく見かけるようになりました。
電球色と白色の中間あたりの色で、落ち着いた優しい色が特長です。
電球色ほどオレンジが強くないので、今まで昼光色のシーリングライトでずっと生活してきたという方でも比較的抵抗感が少ないのでは、と思います。
(あくまで個人によって感じ方は違うと思いますが)
我が家のダウンライトは、全て温白色を採用しました。
スポットライトやブラケット、ペンダントライトなどは、場所によって電球色を採用していますが、全体としては温白色です。
私は全体的に電球色でもいいなぁと思っていましたが、主人がオレンジ色に少し抵抗があり、また小さい子供がいるのでそれなりの明るさを確保しておきたいな、というのが採用理由です。
個人的には家の中どこでも使いやすい、オールマイティーな色だと思います。
 

白色(はくしょく):

約4200k
名前の通り白系の色で明るく自然な色です。
自然色と表現されることもあります。
LED照明器具で、この白色電球が搭載されている商品は私が知る限り多くありません。
(スポットライト商品で少し見たことがあったかな?)
ご希望の場合は、電球をご自身で購入して既存のものと交換する必要があるでしょう。
 

昼白色(ちゅうはくしょく):

約5000k
太陽光が約5000~6000kといわれているので、5色の中では最も太陽光に近い色で、自然な明るさが得られる色です。
特に洋服を選んだり、メイクをしたりなど正確な色味を確認したい場所にはオススメの色ですね。
昼光色のような青みがかった色ではないので、いろいろな場所で使いやすい色です。
リビングやダイニングにおいても「落ち着き」より「活動的な雰囲気」を作りたいのなら、昼白色もアリです。
ただ寝室に関しては少し明るさが強いので、個人的にはあまりオススメしません。
あとトイレも意外と注意!です。
深夜目が覚めてトイレに行ったら煌々とした明かりで目がさえてしまった・・・なんてことにつながってしまうので、あえて昼白色で明るくしておく必要はないかな、と思います。
 

昼光色(ちゅうこうしょく):

約6500k
寒色系の青白い色で、5色の中では一番明るい色です。
一昔前によく見た蛍光ランプの色がこれです。
青白い光は集中力を高める効果があるといわれ、またその明るさから細かい部分もハッキリ見えるので、細かい作業をするスペースや仕事部屋、勉強部屋などに特にオススメの色です。
逆にリラックスしたい空間にはあまり向いていません。
 
 
以上5色を紹介しましたが、照明器具によっては色展開が限られています。
電球色、温白色、昼白色の3色展開が一般的ですが、商品によっては2色展開あるいは1色のみだったり。
希望の照明器具に必ずしも希望の光源色を選べるわけではないのでご注意ください。
電球交換できる商品でしたら、希望の光源色を購入して変更することもできます。
 
各色の特徴や採用にオススメの場所を挙げましたが、中には、昔からこの色の環境で育ったので他の色には違和感、抵抗があるという方もいらっしゃいます。
上記はあくまで「一般的な特徴、傾向」なので、個人の強い好みがあるのでしたらそちらを優先されるのは悪いこととは思いません。
とはいえ、多くの家は複数人が住む場所であり、それぞれに好みも異なります。
話し合って色を決めきれない場合は、どちらの色にも変更できうる器具、機能を採用するというのも、全員が納得する家づくりのうえでは有効な手段だと思うので、お困りの方はぜひご検討ください。
 
 

照明器具については、その配置や灯数などもいろいろとポイントがありますので、また改めてお話したいと思います!

以上、どなたかのご参考になったらうれしいです。
ではまた!
 
 

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