インテリア(デザイン)と収納(機能性)の両立を目指すお家づくり

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当たり前を疑おうシリーズ:窓

こんにちは、インテリアコーディネーターのkimicoです!
 
当たり前を疑おうシリーズ、過去記事はこちらからご覧ください↓

第3弾!の今回は「窓」です。
 
窓自体はもちろんなくてはならないものです。
が、「明るい家がいい!」という気持ちから、とにかく必要以上に増やしてしまう方も多いかと思います。
「なぜ明るくしたいのか」「そこに明るさは必要か」「窓があることのデメリット」などをよくよく考えたうえで、「窓」について考えていただけたらと思います。
 
これから家づくりをされる方はぜひお目通しください♪
 

当たり前を疑おうシリーズ:窓

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そもそも、窓の役割って?

そもそもですが、

窓とは:部屋の通風や採光、換気、眺望などのために設けられる開口部
 

窓を設けることにより、住宅や暮らしにはさまざまな影響があります。

・風通し

・採光

・断熱性能

・室内温度(太陽光が入ることによる気温の上昇)

・外観デザイン

・窓からの眺望

・防犯対策

・家具の配置
 

などなどいろいろとありますが、住宅を建てる時に窓に求めるものの多くは「採光」ではないでしょうか。
ですから、「明るい家にしたい」「どの部屋も明るくしたい」となると、窓のサイズも大きく、窓の数も増えていく傾向にあります。
 

窓に関する決まりごと

ちょっと難しい話になってしまいますが、興味のある方はご覧ください。
眠くなっちゃうよという方は、次の項へお進みください笑
 

住宅を建てるうえで守らなければいけないのが、「建築基準法」という法律です。
建築基準法では窓についても触れていて、かみくだいて説明すると、

居室(人が長い時間過ごすと想定される部屋)には、採光が確保できる窓の面積(=有効採光面積)を部屋の床面積の1/7以上設けなければならない

ということになっています。

※細かくいうと、立地条件によって光の入る量は異なるので、単純計算で1/7以上となるわけではありません。

その有効採光面積以上の窓が設けられていれば、窓の数や設置する方角については特に決まりがありません。
が、この有効採光面積を下回ると「居室」として法律上認められず、「無窓居室」として扱われることになります。

「無窓居室」の何が問題かというと、最近までの建築基準法では

木造建築物で無窓居室を設ける場合は主要構造部を耐火構造とするか不燃材料としなければならない

・・・つまり、一般的な木造構造では無窓居室を設ける建築が許可されませんでした。

ただし最近の法改正でそのあたりが緩和され、一定の条件を満たせば木造構造でも無窓居室を設けることができるようにはなりました。
が、法律上可能でも「健康的に暮らす」うえではひとつの基準となる数値なので、特別な目的意識がある場合を除いては、クリアしておいた方がよい条件かと個人的には思います。

※換気面でも窓に関する基準がありますが、採光に関する基準の方が厳しいのでこちらを取り上げています。
※「消防法」でも窓についての定めがありますが、多くはマンションに該当する話なので今回は割愛します。

 

窓の設置によるメリット/デメリット

窓の設置による影響を先に書きましたが、ではそれによってどんなメリットデメリットがあるか、挙げてみます。

メリット:

①風通しがよくなる

②部屋が明るくなる

③太陽光が入ることにより冬は暖かい

④外観デザインの一部を担う

⑤窓からの眺望が楽しめる
 

デメリット:

①断熱性能が低下する

②太陽光が入ることにより夏は暑くなる

③サイズや位置によっては防犯対策を考える必要がある

④家具の配置が制限される場合がある

⑤工事費用がUPする

⑥掃除の手間が増える
 

認識されていなかったものもあるのではないでしょうか。
特にデメリット④などは、住まうようになってから気付く方も少なくありません。
掃き出し窓ばかりにしてしまうと壁面が少なくなり、家具を置く場所が極端に少なくなってしまうので注意が必要です。


メリット/デメリットをよく比較して、その部屋のその窓にデメリットを受け入れるほどの必要性があるのか、ぜひ一度検討してみてください。
 

我が家の窓事情

では、我が家の窓はどのような様子なのか。
ひととおりご紹介したいのですが全て書くと長くなってしまうので、ここでは検討の結果不採用にしたものをご紹介していきます。
 

ダイニングの掃き出し窓

当初のプランでは、掃き出し窓が設置されていましたが、

・リビングと近い場所にまた掃き出し窓を作っても双方を出入りに使うことはない。

・掃き出し窓にする=壁面が減ると家具の配置が縛られる。

・夏は暑そう!

といった理由から、腰高窓に変更してもらいました。
細長い形状が希望だったため、採光量の関係から3つになっています。
おかげでダイニングテーブルを壁ギリギリまで設置できるので、狭い空間を有効活用できています。
 

階段スペースの窓

階段スペースに窓がある家が比較的多いと思いますが、我が家は当初のプランから設計士さんの意図で設けられていませんでした。
「明るさに問題のない間取りなら、別に設ける必要はそれほどないと思うんです。
こんな高いところ掃除も大変だし。」
と。
たしかに。
我が家は開放的な間取りで明るさに問題がなかったので、提案に沿ってなしにしました。
狭い場所で高いところの掃除をするのは手間だけでなく危ないですからね。
年を取ってからは全然掃除ができなくなってしまうのが安易に予想されます。
 

書斎の窓

私の書斎は2Fの南に面する3畳の小さな空間です。
東・西面は壁に囲われているので、採光を考えると大きめの窓にした方がよいのですが。
2階の南面=夏は暑くなることが容易に想像がつくので、暑さ対策として縦長の小さめの窓にしました。
もし暗ければ明かりをつければよし!
結果、夏場エアコンを付けないと過ごせないというほどの暑さは感じられず、扇風機があれば過ごせそうな程度です。
明るさはお天気が悪い日は少し薄暗くなってしまうので、照明をつける必要がありますが、天気が良い日であれば十分な採光が取れています。
 
 

いかがでしたでしょうか。
窓は小さなものでも数万円します。
それが何カ所か集まったらある程度まとまった金額になるので、他の個所のグレードアップに有効活用できることもあります。
窓のサイズを小さくするだけでも多少のコストダウンにはなります。
そして窓は付けたら終わりではなく、人の目が気になる場合はカーテンなどを付けるでしょうし(さらに費用が加算)、日々の掃除手間も増えます。
家づくりにおいて、今は「明るい家」というのは最低限押さえるべきポイントで、それを踏まえた間取りが作られるので、必要以上に「もっと明るく!」とならなくても大丈夫な場合がほとんどです。


家づくりというと、間取りについつい気が向いてしまいますが、ぜひ窓についてもよく検討してみてくださいね。
 

以上、どなたかの参考になればうれしいです。


ではまた!
 
 

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