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住み心地の明暗を分ける!?かもしれない照明の話。前編

こんにちは、インテリアコーディネーターのkimicoです!
洗面所のweb内覧会で照明の注意点について少し触れたので、今回はその照明を深堀りしてお話したいと思います。

照明プランの打合せ段階になると、どんなデザインの照明器具をつけようか♪
という点に気が向きがちですが、器具の種類や取付位置、電球の色も適材適所を考えて選択することが大切です。
選び方ひとつで心地よさを与えてくれる照明もあれば、ストレスの原因になってしまう照明もあります。
照明プランをお考えの方は、どうぞじっくりご検討くださいね。
 

照明プランって?

照明プランとは、照明器具のデザイン(商品)、位置、個数をまとめたもので、住宅会社によって打合せの順番は多少異なりますが、間取り決定後にインテリアの打合せ項目の1つとしてやってきます。
注文住宅で家を建てるとなると、照明器具1つの位置や種類なども検討していくことになります。
住宅会社によっては標準プランとしてすでに照明の位置や数量が決まっていて、希望があれば変更もできるよという場合もあります。
「ご提案プラン」として選定された照明器具をずらっと提示されることもあるでしょう。
「照明なんてデザイン以外何を考えて選べばいいか分からないし、プロがオススメするんだからそれでいいんじゃない?」
って決めてしまう方もいらっしゃるかもしれませんね。
(正直ここまで決めることがたくさんありすぎて、すでに疲れてしまっている方が多いですよね^^;)
 
けれど、ちょっと待ってください!
お客様のご要望をヒアリングしたうえで提示されたプランならいいですが、具体的なヒアリングもなく提示された照明プランは、照明メーカーに丸投げして作成された「”照明メーカーオススメ”の照明プラン」であることもしばしばあるんです。
お断りしておきますが、”照明メーカーオススメ”の商品が悪いというわけでは決してないです。
ただ、その照明プランを作成するメーカー担当者は、あなたの家の間取りと照明器具にあてられる予算しか把握していない状態でプランを作成することがほとんどです。
一般的な明るさを満たす器具の種類&個数、無難なデザイン、予算内という条件で選定された照明プランは、果たしてあなたにとって最適な照明プランでしょうか?
床材や壁紙などは視覚で好みを判別しやすいですが、照明光の明るさや拡がり方などはいまいちピンとこないので、自分に合った照明って???という方も多いのでは。
間接照明が空間をぐっと豊かに魅力的にしてくれるように、たとえ間接照明でなくてもあかりひとつで空間はぐっと変わります。良くも悪くも。
自分たちにはどういう照明が合っているのか、今一度考えてみてください。
 

照明器具の種類

ここでは照明器具の基本的な情報と、最近の傾向などをあわせてご紹介していきます。
 

シーリングライト

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天井に直接取り付けるタイプの照明器具。
部屋全体を均一に明るく照らすのが特長で、明るさはピカイチです。
最近はLED電球の商品が一般的で、調光(明るさの調整)や調色(あかりの色を暖色系~寒色系に調整)できる機能が付いている商品も多くあります。
一昔前に比べるとデザイン面も改良されてきて、スタイリッシュなものからシンプル、ナチュラル、クラシック、ポップ調のものなど選択肢が増えました。
デザインにこだわらなければ家電量販店で安いものも売っていますし、器具の交換&取付も比較的簡単に自分でできるので、照明器具費用をとにかく少しでも抑えたい!という方は、この器具を選択される方が多いですね。
 

ダウンライト:

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天井埋込型の照明器具で、器具の存在を感じさせないのが特長。
ダウンライトと一言で言っても、全般照明タイプ、スポットタイプ、ウォールウォッシャー(壁面を意図的に照らす)タイプなど光の拡がり方にも違いがあります。
器具1点あたりは高価ではありませんが、広い空間で用いる場合は複数灯の設置が必要になるので、そのぶん複数の配線工事が発生し、結果的に器具価格+電気工事費でそれなりの金額になります。
器具が小さくても価格が低く抑えられるわけではないのでご注意を。
またダウンライトは、器具は小さいものの光自体はけっこう強いので、「思っていたよりまぶしい!」と感じる方もけっこういらっしゃいます。
使う空間によっては、調光できるタイプを選択して必要に応じて調整できるようにしておくと便利です。
 
ダウンライトも最近はLEDタイプが一般的で、器具内に電球が内蔵されている「一体型」のものが主流です。
そのため電球が切れたら電球だけの交換はできず、器具自体を交換しなくてはなりません。
配線工事を要するため、有資格者でないと交換工事ができないことから、ランニングコストとして電気工事費が後々発生することを覚えておいてください。
吹き抜けなどの高天井の場合は、高所作業となり工事費用が通常より高くなる場合があります。
ちなみに商品展開は少ないですが、電球一体型ではなく電球交換可能なタイプもあります。
ランニング費用を抑えたい!電球の色を途中で交換したい!という方はこちらを選択されるのも一考ですが、交換できるタイプの方が器具価格が若干高めです。
そして器具本体にも寿命はあるので、いずれは器具本体の交換工事が発生します。
(LED電球の寿命は長いので、電球が切れるタイミングはそもそも器具の寿命タイミングでもある、という話をメーカーさんから聞いたことがあります)
ということで、個人的には電球一体型でいいんじゃないかなと思っています。
 

ペンダントライト:

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天井からコードを伸ばして中空で輝いているように見せるのが特長の照明器具。
階段や吹き抜けなどの天井高が高い場所で用いられるものから、通常天井高で用いるものなどいろいろあります。
デザイン性に富んだ商品が多く、ここ10数年で一般住宅でもすっかり普及しましたね。
インテリアに興味のある方でしたら、どこかしらにペンダントライトを取り入れたいと考えている方も多いのではないでしょうか。
ペンダントライトだけで広い空間を明るくするのは難しいので、部屋をなるべく均一に明るくしたい!けどペンダントライトも採用したい!という場合は、ダウンライトと組み合わせたプランが有効です。
とはいえ、空間の中に明るい場所とほの暗い場所ができることで、明るさのコントラストが生まれ空間の表情が豊かになるので、個人的にはダウンライト少なめの方がオススメです。
でも明るくないと不安で・・・という場合は、ダウンライトの項でも触れたように、調光タイプのダウンライトをあわせるといいかもしれませんね。
 

スポットライト:

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指向性の強い直線的な光が特長の照明器具。
置物や空間の一部をピンポイントで強調したい場合に適していますが、近年では複数灯用いて空間のメイン照明とすることも増えてきています。
我が家もスポットライトを数か所採用しています。
リビングなど広い空間で用いる場合は、あわせてライティングレールを用いると模様替えなどにも応用が効いて便利です。
スポットライトの光はとても強いものですが、商品自体の種類によって光の拡がり方が異なります。
狭い場所に絞って強く照らすものから、広い範囲を明るく照らすものなど。
またシェードの素材によっても異なり、光を透過するタイプは比較的光がやわらかくなります。
それぞれの特徴を踏まえて使う場所にあわせて選ぶことが大切です。
 

シャンデリア:

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装飾性が高く華やかな照明器具。
一般的には大きな照明器具が多く、天井高の高い空間で用いられることが多いです。
クラシックなイメージがありますが、最近はモダンなデザインのものも多く出てきています。
どちらにしろ「華やか、ゴージャス」な空間にしたい場所向きですね。
ロマンティックなスタイルやクラシック、アンティークなスタイルを好む方にも人気があります。
また、ペンダントライトほどの小ぶりな商品もあります。
大きなシャンデリアは少し抵抗があるけど小さなものなら取り入れてみたい、とトイレなどに採用する方もいらっしゃいます。
小さいサイズだとゴージャス感も抑えめになるので、住宅でも取り入れやすくなりますね。
なお、大きい商品の多くは、重量も通常の照明器具より重くなるため、場合によってはシャンデリアを吊るす箇所(天井)に補強が必要となりますのでご注意を。
 

ブラケットライト:

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壁に直接取り付ける照明器具。
部屋のアクセントとして、または装飾用として用いられることが多い照明です。
明るさなどの機能性より、器具のデザイン性、高級感などを求めるときに主に使われます。
住宅においては、リビングなどの広い空間で「装飾として」用いるより、廊下や階段、トイレなど狭くてかつ強い光が必要ではない空間で用いられることが多いですね。
 

フロアスタンド&テーブルスタンド:

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部屋全体にアクセントや補助光を与えることが目的の照明器具。
部屋のコーナーに置くフロアスタンドと、テーブル上に置くテーブルスタンドがあります。
基本的にはコンセントに指して電源をとるタイプの器具なので、家具の移動などに合わせて必要な場所に明かりを移動できる点が他の器具とは異なる特長です。
天井からの明かり(シーリングライトやダウンライト)をつけずに、ペンダントライトやブラケットライトとスタンドをあわせてあかりを複数灯すことで、とても雰囲気のある落ち着いた空間をつくることができます。
 

フットライト:

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(画像はパナソニックサイトよりお借りしました)

廊下や階段の足元を照らす照明器具で、主に壁の下部に取り付けられます。
夜間の歩行を助けてくれ、夜間照明を付けたくない時などに効果的です。
暗くなると点灯するタイプや人感センサータイプ、取り外して非常灯として利用できるものなど、さまざまな機能を備えた商品があります。
空間をスッキリとさせたいならコンセントプレート程度のサイズで壁埋込式のものを当初から採用して設置するのがおススメですが、コンセントに差し込んで使えるタイプの商品もあるので、不足している箇所に後から追加することも可能です。
 
ちなみに。
夜間の歩行を助けてくれる点から寝室内へ設置する方もいらっしゃいますが、採用には少し注意が必要です。
このフットライト、暗闇で灯るとけっこう明るい、というかまぶしいんです。
直接器具が見えない箇所に設置していても、そちら側がほんのり明るいのが感じられるので、暗くないと眠れないという方だと安眠を妨害してしまう可能性も。
それでも寝室内に設けたいという方は、埋込式のタイプではなく後付け(コンセントに指すだけ)タイプで様子を見た方が無難かなと思います。
 
 
 

いかがでしたでしょうか。
照明器具メーカーのショールームではいろいろな器具に触れることができるので、どういう商品があるかもっと知りたい!実際に見てみたい!という方はぜひ足を運んでみてください♪

さて長くなってしまったので、照明器具の電球の色や取付位置などについては、また別記事でまとめたいと思います、どうぞお楽しみに。
 
以上、どなたかのご参考になったらうれしいです。
ではまた!
 
 

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