こんにちは、インテリアコーディネーターのkimicoです!
今回はインテリアコーディネーターのお仕事について少しご紹介したいと思います。
最近はすっかり認知度が高まった「インテリアコーディネーター」という職業。
(以下、ICと略させていただきます)
「なんかすごいね、おしゃれだね」なんて言われることもありますが・・・
横文字の響きはおしゃれかもしれませんが、けっこう重労働もあったり、建築中の現場で汚れたりすることも。
華やかな印象とは裏腹に基本は地味な作業が中心だったりします^^;
どんな仕事をしているのかご存知ではない方に少しでも知っていただけたら、またICの仕事に興味がある方の参考になればうれしいです。
インテリアコーディネーターって?
まず、「インテリアコーディネーター」とは
公益社団法人・インテリア産業協会が認定する民間資格です。
以前は資格条件に年齢制限(25歳以上だったかな?)がありましたが、現在は特に条件なく誰でも受験可能です。
国家資格の建築士とは異なり、ICは資格を取得していなくても仕事ができます。
この仕事においてはどちらかというと経験の方が重要で、資格は箔をつける、顧客の信頼を得るためといった目的の方が強いですね。
とはいえ、仕事内容(取引先)によっては、有資格者であることが条件の場合もあるので、一概に軽んじられるものではありません。
特に建築業界での仕事経験が浅い方や初心者でICになりたい場合は、最低限の知識や技術(図面、パースの作図)を身に付けるためにも、資格取得を強くオススメします。
資格についての詳細は、また改めて別記事でご紹介予定です。
インテリアコーディネーターはお客様の夢を形にする専門職
では、ICってどんな仕事をするの?というお話です。
ICは「どんな風に暮らしたいか」をヒアリングし、「こんな雰囲気の空間に住みたい」というアバウトな要望を具体的に住まい手のライフスタイルに合った住空間に導きます。
インテリアや住宅や商品に関する幅広い知識・専門的な技術などを駆使し、家具やカーテン、照明等の商品をトータルにプロデュースすることがインテリアコーディネーターの仕事です。(資格認定しているインテリア産業協会HPより引用)
家づくり(特に注文住宅)では、本当に多くの事柄の選択作業の連続です。
項目が多いのも大変ですが、それぞれ何を選択すれば自分の思い描くイメージにつながるのかも分からなくなってきますよね。。
例えるなら、ファッションコーディネートが似ています。
アイテム1つ1つを「いいな!」と思って購入しても、コーディネートを思い描けていないと、いざそれらを合わせた時なんだか垢ぬけない、ごちゃごちゃしすぎてる・・・となってしまいます。
ファッションはトライ&エラーを繰り返せるので、自分でも次第に上手なアイテム選びができるようになりますが、住宅となるとなかなかそうはいかないですよね。
そんな施主の方のお手伝いをするのがICです。
ICの仕事は、主に下の3つで構成されています。
①お客様の要望を把握
まずはヒアリングからお客様の要望を聞き出し、情報を整理することから始まります。
「あれもやりたい」「これもやりたい」とやりたいことが把握できていないことも少なくありません。
それらの情報をまとめ、予算を把握したうえで優先順位を一緒に考えるのも大切な作業となります。
②お客様の要望を形にするための商品選定
具体的には、
・内装材(床・壁・天井・建具等)の素材、カラー、デザインの選定
・住宅設備(キッチン、バス、トイレ、洗面など)の選定
・電気配線(コンセントやスイッチ、照明器具の位置等)の作図
・照明器具の選定
・カーテン類の選定
・家具の選定
などが挙げられます。
場合によっては、外観のアドバイスをしたり(←もはやインテリアじゃないですが)、造作家具の作図などをすることも。
③現場との間に入り、お客様の要望を形にするための調整
ICには、お客様と現場との橋渡し的な役割も求められます。
選定した商品の見積りを取ったり、選定内容をまとめた仕様書の作成、現場収まりの確認、納期の確認などといった作業もICの仕事で、建築士や現場監督、メーカーと共に細部の調整を行います。
インテリアコーディネーターってどこで働いているの?
では、そんなICはどういった職場でお仕事をしているのか?
スタイル別に分けて例を挙げたいと思います。
最初にお断りしておきますが、若干私の主観も入っておりますのでご了承ください。
会社員:
「インテリアコーディネーター職」の会社員として(正社員/契約社員含め)勤務するスタイルです。
ICとしてお仕事されている方は圧倒的にこのスタイルかと思います。
会社所属といっても、勤務先によって下記のように仕事内容が異なります。
主な勤務先
①住宅メーカー/リフォーム会社/設計事務所、デザイン事務所
これらに所属するICは、大方上記で説明したような広い範囲の仕事をしています。
勤め先によっては多少任される範囲に差があることもあります。
設計事務所、デザイン事務所の場合は、店舗など商業施設の物件をメインのお仕事としているところもあります。
②メーカーのショールーム
住宅設備のショールームやカーテンのショールームなどがそうです。
(そこで働いているスタッフ皆さんが資格を持っているわけではありません)
①と比べると仕事の範囲は狭いですが、その分深い知識が求められます。
インテリアの中でも特定の専門分野に特化した仕事がしたい方に向いているといえます。
③インテリアショップ/メーカー
②とも似ていますが、少し異なるのは②よりも個人のお客様と直接やり取りすることが多い点でしょうか。
②は主に家を建てる方、リフォームされる方が来場され、多くの場合は住宅会社などが間に入ってやり取りをします。(B to B+C)
が、この③の場合は家を建てるタイミング以外のお客様も多くいらっしゃるので、個人のお客様とのやり取りが多く発生します。(B to C)
なおメーカー勤務の場合は、所属部署によっては個人のお客様と関わることはほとんどなく、住宅メーカーやインテリアショップ、マンションデベロッパーなどと B to B のお仕事が主になることもあります。
④マンションデベロッパー
分譲マンションなどを手掛けるデベロッパーに勤務の場合の多くは、マンションの内装企画からモデルルームの設営などに携わる仕事が主になります。
分譲されたマンションの各顧客(購入者)を担当するのは、たいてい下請け会社所属のICですが、まれにVIP顧客の場合はデベロッパー側のICが担当に付くこともあるとか。
フリーランス:
会社員と異なりフリーランスとなると、やり方次第で仕事の幅は広がります。
また、IC業の他に仕事を請ける営業活動も必要になります。
決して楽ではありませんが、その分仕事量を調整しやすかったり、いろいろな仕事に携われるといったメリットがあります。
営業活動先
・企業との業務提携
基本的には、会社員項で挙げた①とお仕事をさせていただくことが圧倒的に多いです。そもそも論ではありますが、フリーランスのICはそれまで住宅メーカーや設計事務所などでIC経験を積んでいる場合がほとんどなので、古巣からお仕事をいただいたり、業界内の横のつながりでお仕事の話がくるといった場合が多いと思われます。
私個人の話で、デベロッパーの下請けインテリア会社からお仕事をいただいて、分譲マンションのお客様担当したことも何度かありますが、これは住宅と比較すると頻度はかなり少ないです。
ただし、そういったマンション物件が多数ある場所ではマンションの比率も多いでしょうから、これに関しては地域差が大きいかと思います。
ちなみに、業務提携をしてどういったお仕事をするかというと。
業務提携先(住宅会社等)のお客様へ、上項で説明したようなインテリアコーディネート業務を提供する=提携先所属のICとしてお仕事をすることになります。
請ける物件数や1物件あたりの報酬などを契約時に確認し、仕事量や報酬を調整することも可能です。
・対個人のお客様
個人のお客様からコンタクトを取れる環境を作っているICの場合は、お客様から直接依頼を受けてお仕事させていただくこともあります。
(私も休業前はさせていただいていました)
新築物件のコーディネート業務だったり、家具やカーテンの買い替え、店舗の模様替え等内容は様々ですが、企業との業務提携で請けるお仕事とは違った楽しみがあります。
ちなみに、対企業の場合は基本的に先方から報酬額を提示されますが、対個人のお客様の場合は自分で報酬額の設定が必要になります。
いかがでしたでしょうか。
今回は、ICの役割、仕事内容、仕事場所についてまとめてみました。
一言でICといっても、所属する場所によって業務内容は様々です。
ICの仕事に興味がある方は、ICとして何をやりたいかをまず考えて環境を選ぶと、より希望に近い仕事ができるのではないでしょうか。
次回は、ICになる方法、ICの資格取得について触れてみたいと思いますので、どうぞお楽しみに♪
ICに興味がある方の参考になればうれしいです。
ではまた!
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